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1.

学位論文(リポジトリ)

学位
滝沢, 一泰
出版情報: 2014-03-24.  新潟大学
本文リンク: http://hdl.handle.net/10191/27361
概要: 【緒言】膵癌は,罹患数と死亡数がほぼ同数であり難治性消化器癌の代表である.膵癌の予後予測因子としては組織分化度,リンパ節転移の有無,癌遺残の有無などの病理学的因子が報告されている.近年,大腸癌,食道癌,胃癌および乳頭部癌などの消化器癌におい て,簇出が腫瘍の浸潤性発育を反映し予後予測因子であることが報告されている.本研究の目的は,外科切除された浸潤性膵管癌を対象として,HE 染色およびAE1/AE3 免疫染色を行い簇出の評価方法を確立することである.また,簇出を臨床病理学的因子と比較検討し,高簇出群は術後の転移・再発により術後成績は不良であるという仮説を立て,簇出の予後予測因子としての臨床的意義を解明することである.【方法】1990 年から2010 年に切除された浸潤性膵管癌81例を対象とした.症例の平均年齢は65.6 歳(38-74 歳),性別は男性54 例,女性27 例であった.腫瘍の最大割面を代表切片とし,HE 染色,AE1/AE3 免疫染色を行った.簇出の定義は癌発育先進部の間質に認められる5 個未満の細胞からなる癌胞巣とした.各染色別の簇出のカットオフ値は,Cox 比例ハザードモデルによるカイ二乗値を基準として決定した.【結果】簇出検出個数の平均±標準誤差はHE 染色で7.8±0.5 個であり,AE1/AE3免疫染色で15.3±1.0 個であった.各染色別での簇出カットオフ値は,HE 染色では13 個以上(χ2=23.123,P < 0.001)を高簇出群,AE1/AE3 免疫染色では15個以上(χ2=9.236,P = 0.002)を高簇出群とした.HE 染色,AE1/AE3 免疫染色ともに高簇出群はTNM 分類でのG3(低分化型)と有意に関連していた(各々,P= 0.016,P < 0.001).多変量解析では,TNM 分類 G3(ハザード比2.062,P = 0.011),顕微鏡的癌遺残(ハザード比2.603,P = 0.001)およびHE 染色での高簇出(ハザード比5.213,P < 0.001)が独立した有意な予後不良因子であった.HE 染色で評価された高簇出群の累積2 年生存率は0%,生存期間中央値は11 か月であり,低簇出群の累積2 年生存率43.1%,生存期間中央値21 か月と比較して有意に術後成績は不良であった(P < 0.001).【考察】浸潤性膵管癌において簇出を検討した報告は少なく,高簇出を定義する統一基準に関する報告はない.多変量解析の結果では, HE 染色での高簇出が最も強い独立した予後不良因子であった.AE1/AE3 免疫染色では簇出の検出が容易で多数の簇出が検出されるにもかかわらず,HE 染色で診断された簇出高度陽性判定基準のほうが予後因子として有用であった.この原因としては,AE1/AE3 免疫染色はすでに生物学的活性を失っている癌細胞も簇出として計測している可能性が考えられた.【結語】浸潤性膵管癌の簇出診断では,HE 染色(簇出カットオフ値13 個)の方がAE1/AE3 免疫染色(簇出カットオフ値15 個)より予後因子として有用である.<br />学位の種類: 博士(医学). 報告番号: 甲第3851号. 学位記番号: 新大院博(医)甲第591号. 学位授与年月日: 平成26年3月24日<br />新大院博(医)甲第591号 続きを見る
2.

学位論文(リポジトリ)

学位
須田, 和敬
出版情報: 2014-03-24.  新潟大学
本文リンク: http://hdl.handle.net/10191/27288
概要: 【諸言】発症から長期経過の潰瘍性大腸炎(Ulcerative Colitis : UC)における慢性持続性炎症粘膜では,大腸癌の発生リスクが高いことが知られている. UC合併大腸癌(Ulcerative Colitis-Associated Colorectal Carcinoma : UC-CRC)では,高頻度に胃型への粘液形質変化を認めるが,慢性持続性炎症粘膜からの発癌過程における背景粘膜の粘液形質変化に関しては十分に解明されていない.本研究の目的は, UC合併大腸癌背景粘膜における胃型への粘液形質変化を解析し,胃型への粘液形質変化は発癌高危険群を選別するための指標となるかを明らかにすることである.【方法】外科切除が施行された全大腸炎型UC-CRC9例を対象とした.外科切除が施行された非担癌全大腸炎型UCのうち, UC-CRC群に年齢, UC羅患期間を極力合致させた9例を抽出しUC対照群とした. UC対照群とUC-CRC群における非腫瘍性直腸粘膜における胃腺窩腺型粘液形質であるMUC5ACに対する免疫組織化学を施行し, MUC5AC発現様式および発現頻度を検討した.MUC5AC発現様式はsporadic type (散在性発現)とdiffuse type (びまん性発現)とに分類した.【結果】 UC-CRC群において検索した4882陰窩中1161陰窩(23.8%)がsporadic typeのMUC5AC発現を示し,UC対照群における3769陰窩中408陰窩(10.8%)と比較してUC-CRC群で有意にsporadic typeのMUC5AC発現頻度が高かった(p<0.001). UC-CRC群において検索した4882陰窩中206陰窩(4.2%)がdiffuse typeのMUC5AC発現を示し, UC対照群における3769陰窩中7陰窩(0.2%)と比較してUC-CRC群で有意にdiffuse typeのMUC5AC発現頻度が高かった(P <0.001).UC-CRC群では9例(100%), UC対照群では8例(89%)がsporadic typeのMUC5AC発現を認めた(p>0.999). UC-CRC群では7例(78%), UC対照群では2例(22%)がdiffuse typeのMUC5AC発現を認め, UC-CRC群では非腫瘍性直腸粘膜においてdiffuse typeのMUC5AC発現を認める頻度が高かった(P = 0.057).ペアマッチさせた症例間で検索した陰窩単位でのdiffuse typeのMUC5AC発現頻度を比較した結果, 9ペア中5ペアにおいてUC-CRC群の方がdiffuse typeのMUC5AC発現頻度が有意に高かった.【結語】免疫組織化学で同定されるdiffuse typeのMUC5AC発現陰窩は, UCの発癌高危険群を選別するための指標となる可能性がある.<br />学位の種類: 博士(医学). 報告番号: 乙第2180号. 学位記番号: 新大博(医)乙第1773号. 学位授与年月日: 平成26年3月24日<br />新大博(医)乙第1773号 続きを見る
3.

学位論文(リポジトリ)

学位
熊木, 大輔
出版情報: pp.1-15,  2015-03-23.  新潟大学
本文リンク: http://hdl.handle.net/10191/32252
概要: 大腸のmicropapillary carcinoma (以下MP)の生物学的悪性度、および低分化型腺癌との予後比較を行い、大腸癌における独立した組織型としてのMP の臨床病理学的意義について検討した。外科切除大腸癌516例(うち予後追跡調 査が行われたものは509例)を対象とした。MPの病理組織診断は、HE染色標本、D2-40免疫染色標本、PAS粘液染色標本で行い、HE染色標本で空隙内に微小乳頭状の癌胞巣が認められ、かつ癌のリンパ管侵襲や粘液結節内に存在する癌胞巣であることが否定されたもののみをMPとした。対物40倍1視野以上の領域でMPを認めた症例をMP成分ありとした。低分化型腺癌成分に関しても、同様の基準でその有無を判定した。大腸癌516例中68例(13.2%)にMP成分の併存を認めた。MP成分併存癌(MP癌)は非併存癌(non-MP癌)に比べ、脈管侵襲陽性率、リンパ節転移陽性率、遠隔転移陽性率いずれも有意に高頻度で、TNM stageの病期進行度もStage III-IV の頻度が有意に高かった。予後比較でも、MP癌はnon-MP癌に比べ有意に予後不良であった。低分化型腺癌成分併存癌との予後比較では、MP成分のみが存在する群、低分化型腺癌成分のみが存在する群、両成分が存在する群の間で予後に有意差はなかった。これらのことから、大腸のMP は生物学的悪性度が高い癌の組織成分と考えられたが、低分化型腺癌とは予後で代表される生物学的悪性度には差がないことから、MPを大腸癌の独立した組織型として分類・診断することの臨床病理学的意義は乏しいと考えられた。<br />学位の種類: 博士(医学). 報告番号: 甲第3968号. 学位記番号: 新大院博(医)甲第614号. 学位授与年月日: 平成27年3月23日<br />新大院博(医)甲第614号 続きを見る
4.

学位論文(リポジトリ)

学位
横田, 陽子
出版情報: pp.1-23,  2015-03-23.  新潟大学
本文リンク: http://hdl.handle.net/10191/32261
概要: p53遺伝子変異は同蛋白過剰発現として免疫組織学的に同定することが可能とされているが、免疫染色に用いられるモノクローナル抗体にはさまざまなものがあり、どのような染色態度を蛋白過剰発現とするかについても一定の基準はない。本研究では免疫染色によ る蛋白過剰発現判定法の確立を目的として、市販・汎用されている2種類 (PAb1801、DO7)のモノクローナル抗体を用いて、それぞれの染色態度と遺伝子変異との相関を検討した。外科切除ホルマリン固定大腸進行癌29病変、内視鏡的に切除された大腸粘膜内腫瘍53病変を対象とし、2種類の抗体を用いた免疫染色で同一領域の染色態度を判定した。次に、各領域からマイクロダイセクションによりDNAを抽出して、p53遺伝子のエクソン5-8をPCRで増幅し、シークエンス解析により遺伝子変異を検索した。進行癌29病変から42領域、粘膜内腫瘍53病変から237領域の合わせて279領域が検索対象として抽出された。2種類の抗体間の免疫染色態度の対比では、DO7染色はPAb1801染色に比べ陽性細胞頻度がより高く、染色強度がより強く表現される傾向があった。蛋白過剰発現の判定は、用いる抗体により異なる。PAb1801染色では、nested (陽性細胞が混在しない陽性細胞集蔟巣が散在)とdiffuse (陰性細胞が混在することなく陽性細胞がびまん性に存在)が、DO7染色では、nestedとdiffuse/strong (染色強陽性) が、他の染色態度に比べ有意に高い遺伝子変異率(71.1-94.4%)を示したことから、これらの染色態度を蛋白過剰発現とすることが妥当と考えられた。蛋白過剰発現を示す領域の遺伝子変異はその大半(86.2-100%)が、アミノ酸置換を伴うmissense mutation (またはmissense mutation を伴う)であり、変異型p53蛋白が免疫染色により同定されたものと考えられた。他方、DO7染色ではdiffuse/weak(染色弱陽性)のものに遺伝子変異は認められず、同染色態度を蛋白過剰発現としないよう注意が必要である。一方、免疫染色陰性領域でもPAb1801染色の50%、DO7染色77.3%には遺伝子変異が認められ、それらの変異パターンはdeletion、insertion、nonsense mutation、splicing site mutation など蛋白のtruncation をきたす変異であった。p53免疫染色陰性例にもp53蛋白不活化をきたす遺伝子変異が存在する可能性を考慮する必要がある。<br />学位の種類: 博士(医学). 報告番号: 甲第3977号. 学位記番号: 新大院博(医)甲第623号. 学位授与年月日: 平成27年3月23日<br />新大院博(医)甲第623号 続きを見る
5.

学位論文(リポジトリ)

学位
佐野, 知江
出版情報: pp.1-13,  2016-03-23.  新潟大学
本文リンク: http://hdl.handle.net/10191/41894
概要: アポトーシスの病理組織学的検索には、caspase系酵素の活性化により生じた断片化DNAを認識するTUNEL法が汎用されてきた。しかしTUNEL法には細胞壊死も認識することや、アポトーシス指数(apoptotic index: A.I.)を 算定する際 、どの大きさの断片核までをTUNEL陽性ととるかについての基準が無いことから、A.I.には客観性が乏しい、等の問題点があった。M30 cytoDEATH免疫染色はアポトーシスの際にcaspase 3で切断される細胞骨格蛋白 CK18のエピトープを特異的に認識する方法であり、アポトーシスの早期段階の細胞質に陽性となり、壊死細胞質には染色されないことから、A.I.の客観的算定に有用な方法と期待されている。本研究では、内視鏡的切除ホルマリン固定大腸腺腫27病変を対象に、M30 cytoDEATH免疫染色と TUNEL法の比較を行うことで、M30 cytoDEATH免疫染色がアポトーシスの病理組織学的検索に有用かどうかについて検討した。パラフィンブロックからの 3μm切片でHE染色、M30 cytoDEATH免疫染色、TUNEL法を施行した。M30 cytoDEATH免疫染色では、細胞質全体がびまん性もしくは顆粒状に染色されるものを陽性、TUNEL法では、茶色に発色された顆粒状もしく点状陽性物すべてをTUNEL陽性(All TUNEL陽性)とし、それらの中で形態学的にアポトーシス小体(apoptotic body: AB)と判定できるものをAB TUNEL陽性、とした。TUNEL法のAll TUNEL陽性では、小点状陽性物が複数集蔟して存在するものの明らかなアポトーシス小体を形成しないもの、小型点状陽性物が腺管基底側にびまん性に出現するものなどがみられた。M30 cytoDEATH免疫染色では、陽性判定に苦慮するものは少なかった。24例の腺腫から54領域を抽出し、各領域のA.I.を算定した。All TUNEL陽性のA.I. (All TUNEL A.I.)は9.49±0.87%、AB TUNEL陽性のA.I.(AB TUNEL A.I.)は3.73±0.29%、M30 cytoDEATH免疫染色のA.I.(M30 A.I.)は2.53±0.35%で、それぞれの間には有意差があった(P<0.001)。M30 A.I.は、All TUNEL A.I.、AB TUNEL A.I.のいずれとも有意に相関していた(P<0.001)。 以上のことから、M30 cytoDEATH免疫染色はアポトーシスを正確に判定しており、その容易さや客観性の観点から、これまで汎用されてきたTUNEL法に代わり、アポトーシスの病理組織学的検索に有用な方法として期待される。<br />学位の種類: 博士(医学). 報告番号: 甲第4094号. 学位記番号: 新大院博(医)甲第661号. 学位授与年月日: 平成28年3月23日<br />新大院博(医)甲第661号 続きを見る