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1.

論文(リポジトリ)

論文(リポジトリ)
富沢, 美惠子 ; 飯澤, 二葉子
出版情報: 新潟歯学会雑誌 — 新潟歯学会雑誌.  38  pp.59-69,  2008-12.  新潟歯学会
本文リンク: http://hdl.handle.net/10191/24909
2.

論文(リポジトリ)

論文(リポジトリ)
熊木, 大輔 ; 寺井, 崇二
出版情報: 新潟医学会雑誌 — 新潟医学会雑誌.  130  pp.155-162,  2016-03.  新潟医学会
本文リンク: http://hdl.handle.net/10191/44353
概要: 大腸のmicropapillary carcinoma(以下MP)の生物学的悪性度, および低分化型腺癌との予後比較を行い, 大腸癌における独立した組織型としてのMPの臨床病理学的意義について検討した. 外科切除大腸癌516例(うち予後追跡 調査が行われたものは509例)を対象とした. MPの病理組織診断は, HE染色標本, D2-40免疫染色標本, PAS粘液染色標本で行い, HE染色標本で空隙内に微小乳頭状の癌胞巣が認められ, かつ癌のリンパ管侵襲や粘液結節内に存在する癌胞巣であることが否定されたもののみをMPとした. 対物40倍1視野以上の領域でMPを認めた症例をMP成分ありとした. 低分化型腺癌成分に関しても, 同様の基準でその有無を判定した. 大腸癌516例中68例(13.2%)にMP成分の併存を認めた. MP成分併存癌(MP癌)は非併存癌(non-MP癌)に比べ, 脈管侵襲陽性率, リンパ節転移陽性率, 遠隔転移陽性率いずれも有意に高頻度で, TNM stageの病期進行度もStage III-IVの頻度が有意に高かった. 予後比較でも, MP癌はnon-MP癌に比べ有意に予後不良であった. 低分化型腺癌成分併存癌との予後比較では, MP成分のみが存在する群, 低分化型腺癌成分のみが存在する群, 両成分が存在する群の間で予後に有意差はなかった. これらのことから, 大腸のMPは生物学的悪性度が高い癌の組織成分と考えられたが, 低分化型腺癌とは予後で代表される生物学的悪性度には差がないことから, MPを大腸癌の独立した組織型として分類・診断することの臨床病理学的意義は乏しいと考えられた. 続きを見る
3.

論文(リポジトリ)

論文(リポジトリ)
佐藤, 裕美 ; 寺井, 崇二
出版情報: 新潟医学会雑誌 — 新潟医学会雑誌.  130  pp.163-175,  2016-03.  新潟医学会
本文リンク: http://hdl.handle.net/10191/44354
概要: 大腸癌治療ガイドラインにおける内視鏡的摘除大腸pSM癌の治療方針の妥当性について検討した. リンパ節郭清がなされた外科切除大腸pSM癌702例を対象に, 大腸癌治療ガイドラインに準拠して, 癌の主組織型, 未分化型成分の有無, SM浸潤距離 , 脈管侵襲(リンパ管侵襲と静脈侵襲), 簇出の程度, の病理組織学的検索を行い, 病理組織学的因子およびそれらの組み合わせによるリンパ節転移陽性率を解析した. 対象例のリンパ節転移陽性率は9.3%(65/702)であった. 未分化型成分の有無, SM浸潤度(1,000μm未満か以上か), リンパ管侵襲の有無, 脈管侵襲の有無, 簇出の程度(Grade 1かGrade 2/3か)はリンパ節転移と有意な関連を示し, 内視鏡的摘除pSM癌の治療方針決定に有用な組織所見であることが確認された. 他方, 癌の主組織型とリンパ節転移には有意な関連はなく, 未分化型成分の有無が有意な関連を示したことから, 大腸癌治療ガイドラインにおける癌の組織型診断は, 最も分化度の低い組織型をもって行われるべきと考えられた. 次に, 癌の組織型を未分化型成分の有無で判定し, 病理組織学的因子の組み合わせによるリンパ節転移陽性率を解析した. 大腸癌治療ガイドラインでは, SM浸潤度1,000μm未満, 癌の組織型が分化型(本研究では未分化型成分無しに対応), 脈管侵襲陰性, 簇出Grade 1を経過観察基準としている. 本研究でもこれらの基準を満たすもののリンパ節転移陽性率は0%であり, 大腸癌治療ガイドラインにおける内視鏡的的pSM癌の経過観察基準は妥当なものと考えられた. 他方, 同ガイドラインでは癌の組織型が未分化型(本研究では未分化型成分有りに対応), SM浸潤度1,000μm以上, 脈管侵襲陽性, 簇出Grade 2/3(以上病理組織学的リンパ節転移リスク因子 : リスク因子)のいずれかを満たすものは郭清を伴う追加腸切除を考慮するとしている. 本研究では, 「SM浸潤度1,000以上」以外にリスク因子がないもののリンパ節転移陽性率は0.8%, リスク因子が一つ加わったもののリンパ節転移陽性率は11.4%, リスク因子が二つ以上の追加されたもののリンパ節転移陽性率は22.1~64.0%であった. これらのことから, 大腸癌治療ガイドラインの追加腸切除考慮群の中で, 「SM浸潤度1,000μm以上」の他にリスク因子がないものは, 内視鏡的摘除後の経過観察群に再分類できる可能性が示唆された. リスク因子が一つ以上加わったものは追加腸切除が妥当と考えられたが, 追加リスク因子が一つだけのもののリンパ節転移陽性率は本研究で対象としたpSM癌全体のリンパ節転移陽性率である9.3%に対して2%程度の上乗せしかないため, 同群のリンパ節転移リスクを絞り込むために更なる検討が必要と考えられた. 続きを見る
4.

学位論文(リポジトリ)

学位
佐藤, 裕美
出版情報: pp.1-22,  2015-03-23.  新潟大学
本文リンク: http://hdl.handle.net/10191/32251
概要: 大腸癌治療ガイドラインにおける内視鏡的摘除後大腸pT1 (SM)癌の治療方針の妥当性について検討した。リンパ節郭清がなされた外科切除大腸pT1(SM)癌702例を対象に、大腸癌治療ガイドラインに準拠して、癌の主組織型、未分化型成分の有無、粘 膜下層(以下SM)浸潤距離、脈管侵襲(リンパ管侵襲と静脈侵襲)、簇出の程度、の病理組織学的検索を行い、病理組織学的因子およびそれらの組み合わせによるリンパ節転移陽性率を解析した。対象例のリンパ節転移陽性率は9.3% (65/702)であった。未分化型成分の有無、SM 浸潤度(1,000μm 未満か以上か)、リンパ管侵襲の有無、脈管侵襲の有無、簇出の程度(Grade 1かGrade 2/3 か)はリンパ節転移と有意な相関を示し、内視鏡的摘除後pT1(SM)癌の治療方針決定に有用な組織所見であることが確認された。他方、癌の主組織型とリンパ節転移には有意な相関はなく、未分化型成分の有無が有意な相関を示したことから、大腸癌治療ガイドラインにおける癌の組織型診断は、最も分化度の低い組織型をもって行われるべきと考えられた。次に、癌の組織型を未分化型成分の有無で判定し、病理組織学的因子の組み合わせによるリンパ節転移陽性率を解析した。大腸癌治療ガイドラインでは、SM 浸潤度1,000μm 未満、癌の組織型が分化型(本研究では未分化型成分無しに対応)、脈管侵襲陰性、簇出Grade 1 を経過観察基準としている。本研究でも、これらの基準を満たすもののリンパ節転移陽性率は0%であり、大腸癌治療ガイドラインにおける内視鏡的pT1(SM)癌の経過観察基準は妥当なものと考えられた。他方、同ガイドラインでは癌の組織型が未分化型(本研究では未分化型成分有りに対応)、SM 浸潤度1,000μm 以上、脈管侵襲陽性、簇出Grade 2/3(以上病理組織学的リンパ節転移リスク因子:リスク因子)のいずれかを満たすものは郭清を伴う追加腸切除を考慮するとしている。本研究では、「SM 浸潤度1,000 以上」以外にリスク因子がないもののリンパ節転移陽性率は0.8%、リスク因子が一つ加わったもののリンパ節転移陽性率は11.4%、リスク因子が二つ以上の追加されたもののリンパ節転移陽性率は22.1〜64.0%であった。これらのことから、大腸癌治療ガイドラインの追加腸切除考慮群の中で、「SM 浸潤度1,000μm 以上」の他にリスク因子がないものは、内視鏡的摘除後の経過観察群に再分類できる可能性が示唆された。リスク因子が一つ以上加わったものは追加腸切除が妥当と考えられたが、追加リスク因子が一つだけのもののリンパ節転移陽性率は本研究で対象としたpT1(SM)癌全体のリンパ節転移陽性率である9.3%に対して2%程度の上乗せしかないため、同群のリンパ節転移リスクを絞り込むために更なる検討が必要と考えられた。<br />学位の種類: 博士(医学). 報告番号: 甲第3967号. 学位記番号: 新大院博(医)甲第613号. 学位授与年月日: 平成27年3月23日<br />新大院博(医)甲第613号 続きを見る
5.

学位論文(リポジトリ)

学位
熊木, 大輔
出版情報: pp.1-15,  2015-03-23.  新潟大学
本文リンク: http://hdl.handle.net/10191/32252
概要: 大腸のmicropapillary carcinoma (以下MP)の生物学的悪性度、および低分化型腺癌との予後比較を行い、大腸癌における独立した組織型としてのMP の臨床病理学的意義について検討した。外科切除大腸癌516例(うち予後追跡調 査が行われたものは509例)を対象とした。MPの病理組織診断は、HE染色標本、D2-40免疫染色標本、PAS粘液染色標本で行い、HE染色標本で空隙内に微小乳頭状の癌胞巣が認められ、かつ癌のリンパ管侵襲や粘液結節内に存在する癌胞巣であることが否定されたもののみをMPとした。対物40倍1視野以上の領域でMPを認めた症例をMP成分ありとした。低分化型腺癌成分に関しても、同様の基準でその有無を判定した。大腸癌516例中68例(13.2%)にMP成分の併存を認めた。MP成分併存癌(MP癌)は非併存癌(non-MP癌)に比べ、脈管侵襲陽性率、リンパ節転移陽性率、遠隔転移陽性率いずれも有意に高頻度で、TNM stageの病期進行度もStage III-IV の頻度が有意に高かった。予後比較でも、MP癌はnon-MP癌に比べ有意に予後不良であった。低分化型腺癌成分併存癌との予後比較では、MP成分のみが存在する群、低分化型腺癌成分のみが存在する群、両成分が存在する群の間で予後に有意差はなかった。これらのことから、大腸のMP は生物学的悪性度が高い癌の組織成分と考えられたが、低分化型腺癌とは予後で代表される生物学的悪性度には差がないことから、MPを大腸癌の独立した組織型として分類・診断することの臨床病理学的意義は乏しいと考えられた。<br />学位の種類: 博士(医学). 報告番号: 甲第3968号. 学位記番号: 新大院博(医)甲第614号. 学位授与年月日: 平成27年3月23日<br />新大院博(医)甲第614号 続きを見る