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1.

図書

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新潟大学大学院医歯学総合研究科 ; 鈴木, 貴子 ; 相馬, 健一 ; 二本松, 萌 ; 福永, 圭佑 ; 松田, 将門 ; 安戸, 方邦 ; 横田, 陽子
出版情報: 新潟 : 新潟大学大学院医歯学総合研究科, [2011]
シリーズ名: 新潟大学学位論文 ; 新大院修(医)||ニイガタ ダイガク ガクイ ロンブン シンダイ イン シュウ イ ; 第131号-第137号
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インフルエンザウイルスにおける型・亜型別の初診時ウイルス量とそれに影響を与える因子の検討 鈴木貴子
孤発性筋委縮性側索硬化症における嗜銀顆粒性認知症病変の共存 相馬健一
劣性遺伝性家族性脳小血管病の原因遺伝子HTRA1変異のヘテロ接合体と脳小血管病の関連 二本松萌
19Sプロテアソーム制御因子の分子集合機構の解明 福永圭佑
絶対音感獲得の神経学的基盤 : 聴覚誘発電位成分N1cを用いた検討 松田将門
骨格筋とその入力神経の形態形成 : 鶏胚縫工筋をモデルとした解析 安戸方邦
免疫染色によるp53蛋白過剰発現の評価法について : 遺伝子変異との相関からみた検討 横田陽子
インフルエンザウイルスにおける型・亜型別の初診時ウイルス量とそれに影響を与える因子の検討 鈴木貴子
孤発性筋委縮性側索硬化症における嗜銀顆粒性認知症病変の共存 相馬健一
劣性遺伝性家族性脳小血管病の原因遺伝子HTRA1変異のヘテロ接合体と脳小血管病の関連 二本松萌
2.

論文(リポジトリ)

論文(リポジトリ)
横田, 陽子 ; 味岡, 洋一
出版情報: 新潟医学会雑誌 — 新潟医学会雑誌.  130  pp.109-122,  2016-02.  新潟医学会
本文リンク: http://hdl.handle.net/10191/44335
概要: "p53遺伝子変異は同蛋白過剰発現として免疫組織学的に同定することが可能とされているが, 免疫染色に用いられるモノクローナル抗体にはさまざまなものがあり, どのような染色態度を蛋白過剰発現とするかについても一定の基準はない. 本研究では免疫 染色による蛋白過剰発現判定法の確立を目的として, 市販・汎用されている2種類(PAb1801, DO7)のモノクローナル抗体を用いて, それぞれの染色態度と遺伝子変異との相関を検討した. 外科切除ホルマリン固定大腸進行癌29病変, 内視鏡的に切除された大腸粘膜内腫瘍53病変を対象とし, 2種類の抗体を用いた免疫染色で同一領域の染色態度を判定した. 次に, 各領域からマイクロダイセクションによりDNAを抽出して, p53遺伝子のエクソン5-8をPCRで増幅し, シークエンス解析により遺伝子変異を検索した. 進行癌29病変から42領域, 粘膜内腫瘍53病変から237領域の合わせて279領域が検索対象として抽出された. 2種類の抗体間の免疫染色態度の対比では, DO7染色はPAb1801染色に比べ陽性細胞頻度がより高く, 染色強度がより強く表現される傾向があった. 蛋白過剰発現の判定は, 用いる抗体により異なる. PAb1801染色では, nested(陽性細胞が混在しない陽性細胞集簇巣が散在)とdiffuse(陰性細胞が混在することなく陽性細胞がびまん性に存在)が, DO7染色では, nestedとdiffuse/strong(染色強陽性)が, 他の染色態度に比べ有意に高い遺伝子変異率(71.1-93.8%)を示したことから, これらの染色態度を蛋白過剰発現とすることが妥当と考えられた. 蛋白過剰発現を示す領域の遺伝子変異はその大半(69.2-100%)が, アミノ酸置換を伴うmissense mutation(またはmissense mutationを伴う)であり, 変異型p53蛋白が免疫染色により同定されたものと考えられた. 他方, DO7染色ではdiffuse/weak(染色弱陽性)のものに遺伝子変異は認められず, 同染色態度を蛋白過剰発現としないよう注意が必要である. 一方, 免疫染色陰性領域でもPAb1801染色の50%, DO7染色の77.3%には遺伝子変異が認められ, それらの変異パターンはdeletion, insertion, nonsense mutation, splicing site mutationなど蛋白のtruncationをきたす変異であった. p53免疫染色陰性例にもp53蛋白不活化をきたす遺伝子変異が存在する可能性を考慮する必要がある. \n" 続きを見る
3.

学位論文(リポジトリ)

学位
横田, 陽子
出版情報: pp.1-23,  2015-03-23.  新潟大学
本文リンク: http://hdl.handle.net/10191/32261
概要: p53遺伝子変異は同蛋白過剰発現として免疫組織学的に同定することが可能とされているが、免疫染色に用いられるモノクローナル抗体にはさまざまなものがあり、どのような染色態度を蛋白過剰発現とするかについても一定の基準はない。本研究では免疫染色によ る蛋白過剰発現判定法の確立を目的として、市販・汎用されている2種類 (PAb1801、DO7)のモノクローナル抗体を用いて、それぞれの染色態度と遺伝子変異との相関を検討した。外科切除ホルマリン固定大腸進行癌29病変、内視鏡的に切除された大腸粘膜内腫瘍53病変を対象とし、2種類の抗体を用いた免疫染色で同一領域の染色態度を判定した。次に、各領域からマイクロダイセクションによりDNAを抽出して、p53遺伝子のエクソン5-8をPCRで増幅し、シークエンス解析により遺伝子変異を検索した。進行癌29病変から42領域、粘膜内腫瘍53病変から237領域の合わせて279領域が検索対象として抽出された。2種類の抗体間の免疫染色態度の対比では、DO7染色はPAb1801染色に比べ陽性細胞頻度がより高く、染色強度がより強く表現される傾向があった。蛋白過剰発現の判定は、用いる抗体により異なる。PAb1801染色では、nested (陽性細胞が混在しない陽性細胞集蔟巣が散在)とdiffuse (陰性細胞が混在することなく陽性細胞がびまん性に存在)が、DO7染色では、nestedとdiffuse/strong (染色強陽性) が、他の染色態度に比べ有意に高い遺伝子変異率(71.1-94.4%)を示したことから、これらの染色態度を蛋白過剰発現とすることが妥当と考えられた。蛋白過剰発現を示す領域の遺伝子変異はその大半(86.2-100%)が、アミノ酸置換を伴うmissense mutation (またはmissense mutation を伴う)であり、変異型p53蛋白が免疫染色により同定されたものと考えられた。他方、DO7染色ではdiffuse/weak(染色弱陽性)のものに遺伝子変異は認められず、同染色態度を蛋白過剰発現としないよう注意が必要である。一方、免疫染色陰性領域でもPAb1801染色の50%、DO7染色77.3%には遺伝子変異が認められ、それらの変異パターンはdeletion、insertion、nonsense mutation、splicing site mutation など蛋白のtruncation をきたす変異であった。p53免疫染色陰性例にもp53蛋白不活化をきたす遺伝子変異が存在する可能性を考慮する必要がある。<br />学位の種類: 博士(医学). 報告番号: 甲第3977号. 学位記番号: 新大院博(医)甲第623号. 学位授与年月日: 平成27年3月23日<br />新大院博(医)甲第623号 続きを見る