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1.

論文(リポジトリ)

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クタブ, ムハマド ナデイーム
出版情報: 新潟医学会雑誌 — 新潟医学会雑誌.  118  pp.467-476,  2004-09.  新潟医学会
本文リンク: http://hdl.handle.net/10191/2798
概要: Acute respiratory distress syndrome(ARDS)の動物モデルとしてエンドトキシンであるリポ多糖体(LPS)をラットに投与する方法が報告されている.このモデルでは炎症性サイトカイン上昇と肺への好中球の集積が認 められるが障害の程度は軽い.しかしLPS投与前にBCGや加熱死菌を投与すると肺障害が増強されることが知られている.このようにプライミングを受けた個体では比較的軽度の2次刺激によって急性肺障害が容易に惹起され障害の程度が増強する.本研究ではプライミング刺激として乳酸リンゲル液の大量急速静注で肺水腫を作成し,その後にLPSを投与することでLPS単独投与に比較してより顕著な肺障害が誘導されることを示した.LPS単独投与に比較して,組織学的には肺胞内への好中球集積が増加し,気管支肺胞洗浄では洗浄液中の細胞数が増加した.肺組織のミエロペルオキシターゼ活性は上昇し,血清サイトカイン測定ではIL-6の有意な上昇を認めた.本モデルは肺水腫後の細菌感染に合併する急性肺障害の臨床像を反映した新しい実験モデルとして同様の肺障害の病態解明,治療法開発に有用であると考えられる. 続きを見る
2.

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下畑, 享良 ; 池田, 哲彦 ; 高橋, 哲哉 ; 金澤, 雅人 ; 西澤, 正豊
出版情報: 新潟医学会雑誌 — 新潟医学会雑誌.  129  pp.350-354,  2015-07.  新潟医学会
本文リンク: http://hdl.handle.net/10191/44112
概要: 低血糖症のなかで,グルコース投与によっても神経症状が改善しない重篤なケースは「低血糖脳症」と区別して呼ばれている.我々は,低血糖脳症の治療薬の開発を目的として,治療標的の同定につながる予後を増悪する因子の検討,および治療薬の評価を行う簡便な 動物モデルの開発を行った.前者に関して,臨床像の解析では,血糖値,低血糖状態の持続時間,体温血中乳酸値,治療後高血糖が予後に影響を及ぼす可能性を見出した.また頭部MRIの解析では,異常信号病変の出現に,体温が影響する可能性が示唆された.後者に関しては,平坦脳波を短時間にし,人工呼吸器を使用しない,より生理的な低血糖脳症動物モデル(短時間昏睡モデル)を確立した.今後,これらの知見をもとに,低血糖脳症に対する神経保護療法の開発を目指したい. 続きを見る
3.

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渡部, 雄一郎
出版情報: 新潟医学会雑誌 — 新潟医学会雑誌.  128  pp.7-12,  2014-01.  新潟医学会
本文リンク: http://hdl.handle.net/10191/43592
概要: 統合失調症は複数の遺伝要因と環境要因が相互に影響し合って発症する複雑な脳疾患であると考えられている. 統合失調症の分子病態はいまだ明らかでないが, 筆者らはその一端を解明しつつある. 統合失調症のサイトカイン仮説に基づいて, 統合失調症患者 の死後脳や末梢血におけるサイトカイン発現異常を明らかにするとともに, 高い妥当性を有する統合失調症の動物モデルとして新生仔期サイトカイン投与動物を作成した. また, ゲノム解析により疾患感受性座位を同定し, ごく一部ではあるが遺伝要因を明らかにした. さらに, 統合失調症の血液検査キットの開発を目指して, 末梢血トランスクリプトーム解析に基づく診断分類予測モデルを構築し, このモデルにより高い感度・特異度をもって患者群と対照群を判別できることを示した. 統合失調症の分子病態を完全に解明し, 妥当性の高い診断法や根治的な治療法の開発につなげるために, 今後も研究を進めていくことが必要である. 続きを見る