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1.

論文(リポジトリ)

論文(リポジトリ)
井口, 英幸 ; 小林, 新 ; 尾山, 真理 ; 土屋, 康雄 ; 中村, 和利
出版情報: 新潟医学会雑誌 — 新潟医学会雑誌.  124  pp.287-291,  2010-05.  新潟医学会
本文リンク: http://hdl.handle.net/10191/28703
概要: 身長は学童の成長を反映する重要な指標であり, その関連要因を明らかにすることは学校保健の観点から重要である. 先行研究により, いくつかの食品の摂取量が学童の身長を規定する要因の一つであることが示唆されている. 本研究は, 1) 新潟県内に おける学童の身長に地域差があるかどうか, 2) 各食品の消費量と身長とに相関がみられるかどうか, を明らかにすることを目的とした. 本研究は記述疫学研究である地域相関研究のデザインを用いた. 2003年 (平成15年) における新潟県内の85市町村の中学3年生および小学6年生の平均身長のデータを分析対象とした. 各市町村の食品消費金額は1999年度消費実態調査より得た. 各集団の平均身長 (標準偏差) は, 中学3年生男子で166.3cm (0.8cm), 中学3年生女子で157.1cm (0.7cm), 小学6年生男子で146.1cm (0.8cm), 小学6年生女子で147.6cm (0.8cm) であった. 各市町村の平均身長の分布を地図上に記述した結果, 中学3年男子, 中学3年女子, 小学6年女子において, 山間部で身長が低い傾向にあった. 食品消費金額と身長の相関分析の結果, 魚介類の消費金額と中学3年男子の身長に有意な相関 (r =0.553, P =0.002) が見られた. 新潟県内の学童の身長には地域差があり, それを規定する要因として魚介類の摂取が関連していることが示唆された. 今後は, よりよいデザインの記述疫学的研究や分析疫学的研究を行う必要がある. 続きを見る
2.

論文(リポジトリ)

論文(リポジトリ)
高橋, 駿介 ; 中村, 隆人 ; 尾山, 真理 ; 土屋, 康雄 ; 中村, 和利
出版情報: 新潟医学会雑誌 — 新潟医学会雑誌.  121  pp.277-282,  2007-05.  新潟医学会
本文リンク: http://hdl.handle.net/10191/32620
概要: 新潟県某小学校学校医より,6年生女子児童の平均身長が新潟県の平均身長と比較して4cm低いとの報告があった.本調査研究の目的は,1)某小学校6年生女子児童の平均身長低値は異常といえるかどうか,および2)その集団の身長低値に関わっている要因,を 記述疫学の方法論を用いて明らかにすることである.本調査の対象は,新潟県山間部の某小学校の2006年6年生女子児童39人であった.対象児童の身長,体重,出生時体重,誕生月の情報を得た.また,同小学校の2006年の児童の性別,学年別の身長の平均値,過去10年間の女子児童の身長の平均値,およびに同市内の他の19の小学校の2006年6年生女子児童の平均身長に関する情報も得た.2006年における某小学校6年女子児童39人の集団の平均身長は県平均値と比較し有意に低かった(-3.2cm,P=0.0103)が,対象者の平均身長と同市の平均身長との差は相対的に小さかった(-2.7cm,P=0.0284).また,その他の記述疫学データ解析の結果から,対象者の平均身長低値は特殊な要因曝露により起こったとは考え難く,その観点から異常な現象であるとはいえなかった.また本調査では,児童の身長に地域差があることが示唆され,今後これを解明することも課題である. 続きを見る